2012年8月7日火曜日

2012.07.21


ゆっくりと目をあける、辺りが一面がピンク色だ、いや、サーモンピンク、肉色。自分の部屋だか彼の部屋だか、もしかしたら私たち一緒に住んでいる部屋かもしれない、その肉色の部屋に。「おはよー!!」「…おは、よ」「ねえねえねえねえ、みてよ、これ、Sちゃんと釣ってきたんだあ!!」

どうやら肉色の正体は魚の開いたものや切り身だったようだ。床に壁に天井に、隙間なく敷き詰め貼り付けてあって、家具もなにもかもが魚の肉色で埋め尽くされている。ところどころに「盛り」や「造り」が施してある。骨や頭、ウロコらしきものは見当たらなかった。

私はおそらく身体を起こした以外一切動くことはなかったが、終始切り身の冷たくピトッとした感触に包まれていた。そして「そえなんだ、釣り、行ってたんだ」とだけ彼のすぐ横にあった魚肉人形を見ながら言った。
posted at 08:39:19

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