2013年4月16日火曜日

2013.03.12


ガラスの扉は風に破壊され取っ手の代わりに尖った石が刺さっている。扉の向こう、空の上からショベルカーのショベル部分だけがゆっくり降りてくる。宝箱みたいに綺麗なショベルには毛長の白猫が乗っている。白猫は瞬きを三回し、その後飛び降りた。いくら何でもその高さは無理だと思い私は目を伏せた。

音も立てずに着地した白猫はこちらをチラっと見てニヤっと笑う。私は咄嗟に尖った石の取っ手を力一杯掴み、扉が開かないように取っ手に全身の力をかける。歪んだ扉の隙間から白猫が侵入しようとする。手から滲み出る血、感じる傷みは手でなく目を襲った。

家の前にピンクのふざけた車が違法駐車を繰り返していたので、なにか悪戯を考えていたときの出来事。

あの美しい白猫は部屋に侵入して私の大切なものを奪っていくに違いない。

やめて、やめて、やめて、

水は流れる。グラスの中の水はじっとしている。そこに浮いてる氷は溶けて水となる。水は蒸発して見えなくなる。窓ガラスを曇らせれば誰かがなにかを書き残す。霧にもなる。雨にも、雪にも、雲にもなる。雲になったら雷を撃ってみたい。そして海に還りたい。
posted at 09:51:03

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